はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
2021年7月25日、日曜日。
「記憶に残っているあの日」とはいっても、今月のこと。
猫のこと。
その猫というのは、以前書いた、負傷した猫だ。
去年の12月にはわかっていた。
すぐに病院にいくべきだったんだろう。
ただ、費用のことや術後のことで二の足をふんでしまった。
……
結局何もできなかった。
いや、しなかったんだ。
1年半にも満たない一生だった。
そしてその半分以上を、苦痛のもとで生きていた。
逝ってしまったあの猫に関しては、後悔ばかりが残るな。
最期。
目も口も開いたまま。
前足と、まともに動かせない後ろ足を動かしていた。
とくに、前足は、気持ちのいいときにするであろう、左右を交互にやさしく突き出す「もむような」動きをしていた。
それを見て、
仲良しだった弟猫の幻を見ている
と、私は勝手に推測していた。
ついに呼吸が止まり、お腹が膨らんだら縮んで体内の空気が口から出ていく
”くぁー……”という音だけが聞こえるようになった。
体に触れると、生きている時と明らかに違っていた。
重かった。
悲しかった。
泣いたな。
声を抑えられず、部屋にこもってね。
こんなに泣くことってなかなか無いと思った。
翌朝、遺体となっていた。
7月13日、火曜日。
平日で仕事もあって、こんな日も行かなきゃならないことを呪った。
行きも作業中も泣いたな。
最期も孤独だったんだろうか。
それとも弟猫と会えたんだろうか。
本当に、悔やまれる。
謝ることしかできないな。
ごめんね……。
自分が生きているうちは会えないから、お別れ。
それか、
こんな一生だったなら、きっと生まれ変われる。
違う姿で、もう会えないかもしれないけど、
次は幸せに生きられるよ。
もっといろいろ書きたいことはあったけれども。
まとまりもないし、冗長になるね。
書いていて涙も出てきたし。
以上、ある猫の生きた記録。